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2006年10月22日

MANDERLY



デンマークの飛行機嫌い、ラース・フォン・トリアー監督のマンダレイのDVDが発売になります。

前作の『ドッグヴィル』に引き続き「アメリカ三部作」の第二部になります。

前作同様の舞台形式で描かれた寓話的作品で、今回の物語の背景にはアメリカの奴隷制度があるのですが、相変わらず彼の作品の前では生易しいヒューマニズムは簡単に吹き飛びます。
見終わって暫く放心状態になった後、鉛のように重たい後味の悪さが残ります。

小さなコミュニティの中に異物となって混入されたグレースの姿を通して、人間の偽善、欺瞞、矛盾といった心の暗部を淡々と描いているのですが、作品の中で描かれているおぞましい部分は、普段我々が見ない振りをしているだけで確実に我々の中にも存在している訳で、ラースは半ば投げっぱなしの形でそのことを提示してくるので、作品を見ている者はどこかに放り出された気分になります。

ドックヴィルでグレース役を務めたニコールキッドマンが役を降りたため、ブライス・ダラス・ハワードがグレースを演じています。結果的にブライス・ダラス・ハワードで良かったような気もしますがどうなんでしょう、

それでもやはりグレースは、ニコールキッドマンに演じて欲しかったのですが、おそらく彼女はもう二度とラースの作品には関わりたくなかったのだと思います。
仕方が無いと思います。身近な所で彼に関わるのは、男のオレでも嫌です。

以前も書いたのですが、ドックヴィルの撮影風景を収めたドッグヴィルの告白という作品があります。
その中で、ニコールキッドマンはかなり精神的に追いつめられて不安定になっていました。ニコールキッドマンだけに限らず、他の出演者達もかなり異常な状態になっているのは明らかで、そんな中、確信犯的に淡々と撮影を進めるラースの姿は、下手なホラー映画よりよっぽど寒気がしました。

彼の一連の作品はやっかいです。見たくないのに見てしまうのです。
見た後にやっぱり見なければ良かったと激しく落ち込むのですが、一回見てしまったら絶対に忘れる事は出来ません。始末に負えない作品なので、こんな記事を書いて置いてなんなんですが人には勧められません。

ドッグヴィルでグレースの善意は簡単に裏切られました。
マンダレイでグレースは力を携えて善意を行使しますが逆にそれが混乱を招く形になります。
アメリカ三部作の最後のタイトルはWASHINGTONだそうです。

絶対に見たくありませんが確実に見ると思います。

マンダレイについてはこちらもどうぞ
サーカスな日々 NO.167「マンダレイ」






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コメント

トリアー

TBありがとう。

>身近な所で彼に関わるのは、男のオレでも嫌です。

ハハハ。そうでしょうね。
ドッグヴィルの時のDVD特典でも、トリアーって、饒舌なんですね。それが、結構、ねちっこくって。俳優さんは、10倍疲れるでしょうね。

kimion20002000 さん

コメント有り難うございます

なんか彼の周りだけ湿度が違う気がします。

記事を書くにあたってkimion20002000 さんのレビューは大変参考になりました。

また伺いたいと思います。

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NO.167「マンダレイ」(デンマーク他/ラース・フォン・トリアー監督)

ドグマ95と「純潔の誓い」。トリアー監督は、ますますラディカルになっていく。トリアー監督は、1956年生まれ。僕より3歳下だが、極めて、戦闘的で挑発的だ。とても、気持ちがいい。トリアー監督とその仲間たちは、1995年に<ドグマ95>という映画制作に当たっての「概念

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